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平成20年9月、市が「子どもの権利に関する条例」試案を提示後、市議会定例会では質問が相次いだ。
[関連記事─日刊広島]

 広島市は制定へ向け準備を進める「子どもの権利に関する条例」について、試案を提示した。同様の条例制定については各地の自治体で異論反論が噴出しており、九月定例市会では多くの議員が高い関心を示し、質問が相次いだ。以下は三議員の質問と答弁(一部抜粋要約)。

月村俊雄議員(西区・自民新政ク)

 児童の権利条約は、今なお世界中に貧困、飢餓、武力紛争、虐待、性的搾取といった困難な状況に置かれている児童がいるという現実に目を向け、児童の権利を保障するため国連人権委員会のもとに設置された作業部会において、多くの国連加盟国政府、国連機関等が参加し十年間に渡って行われた審議の成果 であり、この条約の内容は特定の国の文化や法制度を変調することなく、先進国も発展途上国もすべての国に受け容れられるべきものとなっている。
 我が国は批准国であり、また児童の基本的人権に関しては日本国憲法でもきちんと保障されており、児童福祉法もある。また最近は児童の虐待が増加しているが、児童の虐待防止法も整備されている。人権問題に関しては人権擁護委員法ある。学校現場ではスクールカウンセラーがいじめや虐待と向きあっている。その他もろもろの法律等により、児童の権利が保障されている。しかるに最近では諸都市において子供の権利条例が制定されつつある。なぜ今必要なのか、誰のために必要なのか。本市においてもこども未来局を中心として十人の専門家を交え、市民局の人権啓発部、教育委員会等が加わり「広島市こどもの権利に関する条例(仮称)」について意見を聞く会が昨年十月から開かれている。各委員の方々は非常に、熱心に格調高い議論をなさっておられますことにまず敬意を表しておきます。すでに七回の意見を聞く会の資料を読ませて頂きました。大変膨大な資料で、一言で感想を述べるのは非常におこがましいことですが、今なぜ、何のために、誰のために条例が必要なのかは伝わってきません。市は条例の試案を提示しているが概ね他の都市と大差がないと感じた。当初は、概ね九月議会をめどに条例案を出す方針とのことだったが、いつこの条例を提案するのか。
 最も大切なことは、この権利をどのように活用するかということではないか。こどもの権利を侵害する可能性が大きいのは、一般 的には親であり、学校や教員だ。ともすれば権利関係は深刻な対立関係を生む恐れがある。親子関係ほど権利関係になじまないものはなく、愛情と信頼関係が基本だ。学校教育においても、信頼と敬愛の情が基本。権利意識の高まりと共に、いじめや児童虐待が増えていると言われる。自己権利だけを重んじることにより、利己主義や自己中心主義を増長させ、こうした問題が助長されていると私は認識している。本来必要なのは、我が国の伝統的文化の特徴である廉恥心や自己抑制力の涵養だ。親子の関係や学校教育にこうした対立が生じれば家庭崩壊や学級崩壊が生じる恐れがある。権利に対する意識は必要だが、いたずらに権利意識を高めることは、自己の欲望を制御、調整できない人達にはかえって虐待やいじめを助長する。権利を声高に叫ぶ社会よりも、相手を重んじる思いやりの心や感謝の精神を涵養することこそ大切と考える。したがってこどもの権利条例の制定に当たっては、よほど慎重であるべきだ。

秋葉市長

 児童の権利に関する条約を批准し、憲法を始め児童福祉法や児童虐待防止法などの国内法による子どもの権利を保障する仕組みと併せ、条約の理念を踏まえた様々な施策が展開されてきているが、こうした取り組みにも関わらず本市においても児童虐待が依然としてあり、子どもの人権が十分に守られているとは言えない状況だ。こうした状況を打開し、子どもがかけがえのない価値を持った一人の人間としての権利を適切に行使できる環境を整えるため、昨年度から、条例の制定に向けて検討を始めた。議員ご指摘の、条例の制定が家庭崩壊や学級崩壊を助長するという意見について、すでに同様の条例を制定している他自治体に問い合わせを行ったが、そのような事実はないとの回答を得た。今後条例内容の検討に当たっては本市の実情に加えて先行する他都市の条例、その運用、効果 等の事実も踏まえながら、さらに議論を深めていきたい。条例に盛り込む内容について市議会を始め、子ども達や保護者、市民の意見を幅広く聞き、わかりやすく正確な表現で、子どもが子どもとして尊重され、また健全に成長する支えとなる条例をつくっていきたいと考えている。

竹田康律議員(安佐南区・市民市政ク)

 私は、条例制定の前になすべきことがあろうという観点から、提案、質問をしたい。こどもの権利条例は後進国において子どもの人身売買、未成年の不当な就労、子どもに対する虐待などが日常茶飯時的に行われていたことから、子ども達の人権を守ろうと国連で決まり、日本も参加しているものだ。しかしながら、日本における条例制定に関しては、いずれの自治体における議会も、義務の遂行をおろそかにし、権利のみが先行することに大変危惧をする声があるのが実情だ。私は、権利を主張する前に、義務の遂行が先だと思う。広島市子どもの権利に関する条例の骨子、試案が発表されたが、市の責務、保護者の責務、地域住民の責務、学校等の責務、周囲の責務ばかり唱えられ、子ども自身の義務、責務が言われていない。子どもを守るために色々な権利を与えることは何の効果 も期待できず、むしろ渡した権利を盾に自己主張する子どもが増加し、家庭崩壊、学級、学校崩壊、社会秩序の崩壊が懸念される。憲法に定める基本的人権の尊重を教えることこそが大事だ。憲法では、老若男女問わず何事も基本的人権の尊重がされており、義務の遂行、道徳心の育成に取り組むことが今日の差し迫った課題であり、改めて条例で定めるほどの必要性はないと思う。

八軒幹夫議員(南区・爽志会)

 子どもの権利の定義について。子どもの権利は各国によって受け止め方が違う。広島市子どもの権利に関する条例(仮称)の骨子、試案では前文で、自分らしく育つことができる、としているが自分らしさを強調することは、いたずらに他人との違いや自分探しを強いることにもなり健全成長にとっては好ましくないと考える。  次ぎに、自分が大切にされることによって他人を大切にすることを学び、お互いの権利を尊重することを身につける、とあるが、これは一元的でしかない。権利の尊重だけでは子どもは健全成長できるとはいえない。
 次ぎに、児童の権利に関する条約の理念に基づき、としているが、児童の権利条約の理念とは何か。我が国では家族関係や親子関係に行政が直接的に関与する場合は限られるべきと考える。政府が家庭に直接関与することは憲法の理念に反する。広島市はどこまで介入するつもりなのか。
 理念の問題では、児童の権利条約では、子どもも大人と同様に権利行使の主体であるとされているが、子どもと大人は本質的に対等ではないと考えるがどうか。具体的な問題として、権利を保障するだけで子どもが心身ともに健やかに育つのか。

こども未来局長

 自分らしく、という表現について、ここでいう「自分らしさ」とは子ども一人ひとりが持つ多種多様な個性であり、そのときそのときでの個人の自然な有りようを示すものであると考える。
 子どもにとっては、自分が大切にされることがまず社会性の出発点である。自分が大切にされると同時に他者を大切にしなければならないことを学び、社会性などいろいろな規範を身につけていくと考えており、表現としては適切であると考える。
 また条約は法律よりも優先し、憲法に準ずる効力を持っており、子どもの権利条約の内容は当然家庭や学校にも及ぶものと考える。

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